【沢登り】木曽川水系 柿其川本谷「ねじだる滝登攀」

中部地方
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

柿其(かきぞれ)川へ行ってきた。

行程

距離 :5.5km(175m)
ルート:柿其渓谷駐車場-霧ヶ滝-林道
トイレ:柿其渓谷駐車場横に綺麗なトイレあり
メンバー :Gさん・Yさん・NR(自分)
ヒル :なし
猛獣 :なし
蜂  :なし

柿其渓谷とは・・
長野県木曽郡南木曽町にある渓谷。
数ある木曽路の渓谷の中でも特に美しいと言われる。
深い谷を埋めた巨大な花崗岩が、美しい滝や瀬や淵を織りなす景勝地。

装備・・
いつも通りの日帰り装備
ザックは友人から借りた、80L(モンベル)を使用。
ザック本体重量3kg(ドライ)で、フルウェットだと約4kgになる。
沢テント泊のトレーニングを兼ねて、飯盒やマットなどを入れた。

過去の備忘録

10年前撮影

8m滝

10年前撮影

4mねじだる滝

15/08/23 柿其川(御嶽)

丁度10年前に訪れた。
その時の記憶は、殆ど無い。
新鮮な気持ちで向かった。

スタート

柿其渓谷の石碑

10年前は注連縄があったけど今日は無い(笑)
駐車地に、綺麗なトイレがあった(驚)
何より驚いたのが、沢屋さんが多かった。
自分らも含めると、4パーティ位入渓していたんじゃないのかな。
人気スポットなんだね。
10年前は遡行記録も殆ど無くて、良く分からず遡行していた。
もちろん沢屋なんて、見ていない。

別に急ぐことも無いので、のんびりと準備してスタートする。
先ず「恋路の吊り橋」を渡り、「黒渕(くろふち)」を横目に遊歩道を歩いて行く。

10m牛ヶ滝(うしがたき)

滝見台より撮影。
登れる滝ではないので、巻いて行く。
遊歩道から外れ巻く。

入渓

Yさん撮影

やっと入渓

30分弱歩いた。
フルウェットスーツを着ていたため、汗だくになる。
これなら上半身は脱いどけば良かったな。。

Gさん撮影

陽が谷に射しこむと、めちゃくちゃ綺麗エメラルドグリーンの谷だ!!

ゴルジュ

2m滝

淵が長く泳ぎが必要。
Gさんトップで行く。
朝一番水冷たいのに、頑張ってくれ感謝。
ここからゴルジュがつづく。

Yさん撮影

後続は、ロープで楽をさせてもらう

ここは自分がトップで行く。
平水より20cm程低いかな。

2m滝

右岩に登ってショルダーで一段上がる。
その後、落ち口で右岸に渡る。

飛び込んで対岸へ渡る Gさん

Yさん撮影

3m滝

Gさんトップで行く。
残置お助け紐があった(驚)
10年前は、ここ緊張した所だけど残置あると簡単になったね。

8m滝

凄い勢いで、水が流れ落ちる。
見てるだけで、怖いね。
左のチムニーから登れるみたいだけど、今日は沢ハイクなのでスルー。
簡単に左から巻けるので、巻いて行く。

ねじだる滝(4m)

ねじだる滝

相変わらず、凄い滝だな。
「ねじれながら水が流れる」から、ねじだる滝と言うみたいだ。

お食事タイム

ねじだる滝を前に、キムチ餃子鍋を食べた。
1時間超える、大休止(贅沢)。
下界は暑いだろうけど、ここは涼しいな。
ここから林道へと続く遊歩道があるから、上がって帰っても良い感じだ・・・

Yさん撮影

ねじだる滝登攀??

正面からねじだる滝を見ても、未来は見えなかった。
しかし横(大休止場)から見てたら、滝裏行けるんじゃないかと思ってきた・・

ロープ無しで、ライフジャケットを着用して進む。
(ロープ付けず、行ったことに猛省)

出だしは、スタンスがあった。
滝裏進んでいく。
水瀑に触れた瞬間・・・

Yさん撮影

滝壺の反転流(バックウォッシュ)に捕まる

反転流により、洗濯機の中に居るような感じで溺れる。
水上にやっと出たと思ったら、滝壺の奥にポッと出れた。

しかしながら側壁は「えぐれた岩(アンダーカットロック)+エディ」で、滝壺に引き込まれる。
ライフジャケット着用していたので、何とか浮くことができた。
ライフジャケット未着用だったら、恐ろしい事になっていたかもしれない。。
何とか浮いているが、引き込まれる水圧が強すぎて泳いで浮いているのが精一杯。
そして滝壺は、ホワイトウォーターで浮力が非常に低くなっている。

そんな状況に、お二方はレスキュー態勢を取ってくれていた(猛省)。

これは滝登攀どころじゃないと思った。
そこから泳いで戻ろうとしても、エディ(地形により下流側で流れが淀んでいる場所)で側壁(自分が居る場所)に向かって水流が流れる。
自分の泳力では、戻れないと思った。
一か八かの反転流の下を潜り抜け、滝壺を抜けだすも考えた。
しかしライフジャケットとウェットスーツを着用しているため、浮力があるので深く潜ることは不可能と思った。

残された道は、「沈む」か「登攀する」の2択になった。
水温がそこまで冷たく無くて、手の感覚は全然ある。
フルネオプレングローブをしていたからかもしれない。

今出来ることは「登攀」だと思えば、もう登るしかない。

Yさん撮影

何とか側壁にスメアリングで、ステミングが出来た。
あとはヘッドジャミングとクラックにフィストジャミングで、何とか離水出来た。

Yさん撮影

バイルフックが決まり、何とか落ち口へと進む

Yさん撮影

水線横を匍匐前進

まだ安心は出来ない。
ここで落ちたら、再び滝壺に戻ることになるから。。
ここからは、無理せず確実に登り切った。

お二方には、大変ご迷惑をかけた。
今後は滝遊びにしても、ロープを付けて行かなければと強く思った。

それでは再び歩きはじめる。

河原歩き

ゴルジュが終わり、さっきまでの谷とは全く違う渓相。

霧ヶ滝(20m)

Yさん撮影

大釜ではしゃぐ。
前回この滝は登ったし、既にお腹いっぱい。
滝の手前のルンゼを這い上がると、霧ヶ滝の滝見台に辿り着く。

霧ヶ滝

滝見台より霧ヶ滝を望む

滝下に到着した時は、丁度陽が当たってて良かった。
あとは林道を30分程歩いて、駐車地へ戻って行く。

無事下山。

結び

とても水が綺麗な柿其渓谷。
花崗岩と相まって、エメラルドグリーンの渓谷は圧巻だな。
ねじだる滝は、結果登れたけど色々と反省しなければならない。
今後も驕らず謙虚に、沢登りをしたい。

ありがとうございました。



タイトルとURLをコピーしました